イシガキチョウ |
東京育ちのぼくは子供の頃、図鑑を開いては「どんなとこ
ろにいるのだろう」とため息をついていた。
関東地方ではどこを探しても、こんな変わった蝶は見つか
らないからだ。
モダンアートの画家でもこんなしゃれたデザインは考えら
れないだろう。
アメリカでは「The Comon Map」(ありふれた地図)とい
う名前がついているそうだ。
日本では「石垣蝶」とか「石崖蝶」と呼ばれてきた。
だから、イシガキチョウが正しいのか、イシガケチョウが正
しいのか、それも不思議な感じがする。
紀伊半島から南の蝶で、文字通り石垣島などでは普通に
見られる。
林縁沿いの明るく開けたところなどを、タテハチョウ特有の
すうい、すういという感じで飛んでいる。