オキナワカラスアゲハ |
新聞記者だった折笠は筋萎縮性側索硬化症という難病にかかり、歩行
が出来なくなった。声も出せなくなり、闘病を続けながら句作をした。
夏の初め、ぼくは突然ガンの宣告を受けた。進行性で、リンパ節への転
移の危険性もあるということだった。
余命は後どのくらいあるのだろうか。とにかく前向きに生きていくしかな
いと思った。
出来るだけ蝶たちとの出会いを楽しみたい。体をなるべく回復させて、
まず、春のギフチョウからだ。
そう思いながら沖縄・久米島で静養した。
退院から1か月半だった。
息子からは「まだ、無理だよ」と止められたが、妻と二人旅立った。
林道をゆっくり歩いているとオキナワカラスアゲハと出会った。
この時期あまり数は多くないようだったが、うれしい出会いだった。