クロヒカゲモドキ |
と感心した。
この蝶を撮影したいなと思っていたが、なかなか機会がなかった。
そんな時、”師匠”が「クロヒカゲモドキを観察に行くが、行かないか」と
誘ってくれた。二つ返事で「お願いします」と、同行させて頂くことになっ
た。この日はご家族もご一緒で、長時間の車の運転も買って出て下さ
った。
申し訳ないことである。
少し早めに午後2時半ころ発生地に着いた。
師匠は「4時にならないと出てこないよ。まだ早い」という。
林道をうろうろして、草地に踏み込んでみるが何も出てこない。キチョ
ウがいるくらいでどう見ても蝶などいそうにない。
「ホンマ?かいな」と半信半疑でまたぶらぶらする。
4時になった。するとどこからかクロヒカゲモドキが現れ、木の枝に止ま
った。「師匠、出ました」と大声で叫ぶ。
近寄って来た師匠はニコニコと「4時2分だなあ」と言う。本当に午後4
時の蝶である。
それから林道を少し移動すると、今まで姿も見えなかった蝶たちがスス
キの枝先に止まったり、道路で吸水していたりした。何か不思議な感じ
がした。
この蝶にとって午後4時はどんな意味を持つのだろう。
翌日は宇都宮や日光市などは天気が急変、突風、豪雨、雷、雹など
天変地異のオンパレードだった。
空を読み、ピンポイントで案内してくれた師匠に改めて感謝したのであ
る。