ジャノメチョウ |
いまは日本舞踊か歌舞伎でわずかに見られるぐらいだ。
和傘の中でももっとも庶民に人気を誇ったのが蛇の目傘。
臙脂や紺、赤を基調に白の円の模様が入って、なんとも
しゃれている。
歌舞伎の「助六由縁の江戸桜」で助六を引き立てる粋な
小道具として使われ、江戸時代の庶民の人気をかっさら
った。
もともとは蛇の目をデザインしたもので、魔力があると言
われ、加藤清正など戦国大名も家紋に使ったり、戦の幟
に使ったりした。
この蝶も翅に瑠璃色の蛇の目模様があり、名前はそこか
らきている。メスに比べるとオスは翅の色が黒褐色であま
り目立たないかもしれない。
意外とすばしこく、なかなか写真を撮らせてくれないが、草
原の花などに来ているときはおっとりとしている。
北海道から九州まで分布している。