ヒメアカタテハ |
アゲハチョウの仲間は蛹で、ゼフィルスの仲間は卵で冬を
越す。タテハチョウの多くは成虫のままじっと春がくるのを
待っている。
といっても、ツマグロヒョウモンなどは幼虫で越冬する。
小さなシジミチョウの中でもムラサキシジミやムラサキツバメ、
ルーミスシジミなどは成虫だ。
成虫、卵、幼虫、蛹とさまざまなのだ。
4月最後の日、千葉市の公園でぼろぼろになったヒメアカタ
テハが飛んでいた。
後ろ翅のほとんどはなくなっており、飛び方もどこか痛々し
い。それでもタンポポの花に止まると、気力を振り絞るよう
に蜜を吸っていた。
きのう我が家の庭ではツマグロヒョウモンの蛹と蛹化寸前の
大きな終齢幼虫が見つかった。
さまざまな姿で迎える春。
人間と違って”介護”などない虫の世界。
蜜を思い切り吸うと、ヒメアカタテハはまた、飛び立って行っ
た。