キベリタテハ |
林道には厳しい冬を越した蝶たちが活発に飛んでいた。
キベリタテハ、エルタテハ、スジボソヤマキチョウ…。この日
はクジャクチョウとシータテハの姿は見えなかった。
越冬後の蝶たちの翅の痛み具合がそれぞれ違うのは何故
なのだろうか。
キベリタテハは秋の個体とあまり変わらないのに、スジボソ
ヤマキはぼろぼろに翅が痛んでいる。
特にスジボソヤマキの翅にはしみのようなものがついた個体
が多い。ぼろぼろになった翅を必死で動かし、スミレの花など
で吸蜜しているのだ。
それと比べると、キベリタテハは林道の真ん中で翅を休め、
人が近づくと悠然と舞い上がり、興味深そうにぼくのまわりを
ゆっくりと旋回するのだった。