ベニヒカゲ |
両陛下の南方地域慰霊の旅は平成17年のサイパンに続き2度目の
ことになる。サイパンの万歳クリフで深く頭を垂れる両陛下の姿は国
民に深い感銘を与えた。
今からちょうど70年前の今日、昭和19年9月15日、4万人を越すア
メリカ軍がペリリュー島(パラオ共和国)に上陸した。1万人の日本軍
は徹底的に抗戦し、当初は「3日あればこの小さな島を陥落させる」と
言っていた米軍だったが、激戦は2か月に及び、2000人を超す死者
と多大な損害を被った。
日本の死者は1万人に及んだ。元芸者だった女性も銃を持って戦闘
に加わり、ペルリューのジャンヌダルクという秘話もある。
ペルリューに女性兵士の墓ひとつ
その9月15日、僕は清里にいた。朝、近くの草原に立ち寄ってみると
ベニヒカゲが寒さに震えるようにしていた。気温は13度だった。
こんな遅い時期にまだ新鮮なベニヒカゲがいるのは不思議な気もした。
70年前のペルリューのこともちょっと思い出しながら、シャッターを押
した。