ミヤマカラスシジミ |
喜びである」(A thing of beauty is a joy for ever)とい
う言葉はあまりにも有名である。
キーツは幸せな人生を送ったのかとずっと思っていたが、馬丁だ
った父は落馬事故で死亡、母も再婚したがすぐに離婚、結核で
亡くなってしまう。
キーツ自身も25歳の若さでこの世を去っているのである。
幸いキーツの倍以上生きてきたぼくはなんの才能もないが、美し
い蝶と出会う幸せに恵まれた。こんな喜びはないと言っていいだ
ろう。
真夏の草原でミヤマカラスシジミの乱舞に出会った。
ミヤマという名前を持っているが、ミヤマカラスアゲハのように深山
を住処にしているわけではなく、草原のようなところにいることが
多い。
食樹のクロウメモドキの枝を叩くと、花吹雪のようにこの蝶が舞い
飛ぶのだった。