ヤマトシジミ |
カタバミの種は莢に触れると、勢いよく飛ぶ。
小さな庭もいつしか、カタバミがあちこちに生えている。
ハート型のかわいらしい葉が3枚ついていて、夜になると葉を
閉じる。花は黄色く、小さいがよく見るとなかなか愛らしい。
葉を見ているとクローバーによく似ているが、四葉はあまり見
かけないようだ。
ヤマトシジミの食草はこのカタバミで、葉の裏をうっすらと舐
めるように食べている。「カタバミ(片食み)」と言う名前はこ
んなところからきているのかもしれない。
春から秋までどこにでもいるので蝶愛好家の人気はない。
それでも必死に都会の片隅で生きていくヤマトシジミはどこか
いじらしく、山本周五郎の小説に出てくる貧乏武士の感じがあ
る。
ヤマトという名前は「大和心」そのもののようだ。