オオミドリシジミ 湘南の丘の幸せ |
緑豊かな小山をゆっくり散策する。ところどころ小さく開けた空間に
オオミドリシジミが舞っている。いつもは梅雨時の晴れ間に発生する
のだが、ことしは5月下旬から羽化が始まり、今がちょうど良い時期
だ。
8時前にポイントに着いた。クヌギの梢を見上げると、2、3頭のオ
スがもつれるように飛んでいる。梢の先に止まっているオスも他のオ
スが近づいてくるとスクランブル発進して追い払おうとする。何度も
卍字巴の空中戦が繰り広げられた。
持っていた携帯が鳴った。「行方不明の北海道の子供が無事見つかっ
たって!!」と家族からだった。「えーっ」とこちらもびっくり。
それにしても7日間も食事もしないで、水だけで良く頑張ったなあ。
小さい子供の生命力に改めて驚いた。でも、無事で本当に良かった。
電話に出ている間に、オオミドリの乱舞が始まった。10数頭があち
こちで飛び回っている。クヌギやカシの葉先に一瞬止まって翅を広げ
るがすぐにスクランブルの態勢に入る。
なんとか美しいエメラルドの輝きが撮影出来ないかと思うが、太陽の
光線がうまく反射してくれない。苦労しながらシャッターを押す。
「きれいだねえ」。振り向くとおばさんが眺めていた。地元の方で毎
日のようにウォーキングしているという。「きのうは長い網を持った
年寄りがふたり、たくさん取って行ったんだよ。今日は随分少ないよ」
それでもハンターの手を逃れたのだろう。いつまでもオオミドリの楽
園であってほしい。
1時間近くオオミドリとの出会いを楽しんで幸せの丘を下った。
HP「蝶のいる風景」もどうぞ。
オオミドリシジミ♂
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