キリシマミドリシジミ 静岡の産地を歩く |
このところ蝶との出会いが叶わなかった。ツキがないのだろう。
ことしは蝶の不作なのだから仕方がないと自分を慰めているが、なにか
寂しい。
北海道から帰ったばかりだが、きょう(7月30日)はキリシマミドリ
シジミとの出会いを求めて、静岡まで出かけた。
産地の具体的な情報はまったくない。その上、近くまで行ったのはいい
が道に迷ってしまうミスもあった。
それでもこの辺ならと思うところに行きついて、陣取った。開けた沢は
日が良く差し込み、大きなアカガシの木があった。それを見上げている
とアカガシの周りをテリを張るキリシマミドリシジミが見えた。3頭が
時折り、激しい追飛をする。
距離は20メートルほどあって、カメラで捉えるのはちょっとむつかし
い。なんとか近くに止まってほしいと願った。
しばらくすると採集者がやって来て、挨拶をした。話をするとどうやら
キリシマのポイントに間違いないようだった。採集者は沢のもう少し上
に上がって行った。
ともかくここで粘ることにした。車を出してくれた息子も一緒に見張っ
てくれた。10時を過ぎると、テリ張りが少なくなって、キリシマの活
動が少し広範囲になって来た。目の前をピュッと高速で横切る個体も出
て来た。「何とか止まってくれ」と祈るが、高速で横切るだけで、近く
には止まってくれない。
ピュッと飛んだキリシマがやっと一瞬だが止まった。しかし、葉の陰に
隠れ全体が見えない。それでも鮮やかなグリーンがちらっと覗いて、胸
がドキッとした。それを機会にキリシマが比較的近くに止まってくれる
ようになった。
それでも距離は7~10メートルはある。300ミリの望遠でなんとか
捉えられるギリギリの距離だ。撮っては確認するがピンボケが多い。
それでも何カットか撮影することが出来た。
キリシマの撮影は三重の方まで行かないとダメかなと思っていた。それ
が執念で撮影出来てうれしかった。今年の夏はヒサマツミドリシジミ、
キリシマミドリシジミと初めての出会いがあって、幸運だった。
熊本、北海道と遠征が失敗した後だけにとってもうれしかった。
HP「蝶のいる風景」もどうぞ。
キリシマミドリシジミ
キリシマミドリシジミ
キリシマミドリシジミ
キリシマミドリシジミ
キリシマミドリシジミ
それにしても鮮やかなグリーンで、眩しいです。
正直空振り覚悟で出かけました。偶然出会えたことは
とても幸せで、感激しました。熊本、北海道遠征は三振
ヒサマツ、キリシマに出会えたのはホームランでした。