クロコノマチョウ 秋の蝶を楽しむ |
末は関東は厳戒だという。房総半島は家屋の修
復もままならず、まだブルーシートだらけとい
うのに無情な天候に胸が痛む。
台風前の静けさなのだろうか。風は強かったが
今日は抜けるような青空だった。電車の窓から
富士山がくっきり見えた。「小畔川日記」のダ
ンダラさんのご好意で秋の蝶観察に同行させて
頂いた。
「クロコノマチョウの秋型が出始めました」と
いうのでまずはクロコノマチョウ探しに行く。
雑木林に入って右に左に軽くたたいて行くと、
ふわりと黒い蝶が飛び立った。幸先の良い出会
いだった。近くのジュズダマの発生地は残念な
ことに刈り込まれていたが、そのそばにも数頭
のクロコノマチョウが飛んでいた。
「寒露」を過ぎて秋らしくなってきたせいか、
ウラギンシジミが増えて来た。オスの橙赤色が
鮮やかで美しい。メスは青白色の表翅がつつま
しやかだ。
ヒョウモンたちはメスがあちこちで世代を繋ご
うと飛んでいた。ミドリヒョウモンが樹幹に飛
来すると尾端を曲げて産卵を始めた。ごつごつ
とした木の肌を探るように次々産卵して行く。
地面近くで産卵するのは見たことがあるが、こ
うした木の肌に産卵するのは初めて目撃した。
少し離れた山沿いの公園に移動すると渡りを控
えたアサギマダラがフジバカマなどでしきりに
吸蜜していた。エネルギーを蓄え、これから日
本列島を南下して行くのだろう。1000キロ
2000キロと渡って行くものもいる。長い旅
に幸いあれ。そう祈った。
楽しい秋の蝶の観察にお誘い頂いたダンダラさ
ん、ありがとうございました。
HP「蝶のいる風景」もどうぞ。


















